自分の資産は目減りする?

はじめに

簿記2級の勉強をしていて、「自分のできることって資産だよなー」って思いました。

資産ってことは時を経るごとに価値は目減りしていくのでは?と思ったものの、 時間をかけて身に付けたスキルは、年を取るごとに成熟していってより高い価値を提供できることもありますし、ある日突然価値のないものになったりすることもあります。

自分はどんな武器を持っているのか。それはどれくらい価値があるのか。そしてどう把握するか。 経理処理と同じように捉えてみるとどうなるのか、を書いてみます。

できることを資産と捉えたら

今、自分ができることになったことを「A」とします。
「A」は自分の中の「固定資産」であると仮定した場合、「ある時点での資産価値はいくらか?」を把握する必要があります。

資産は時間を経るごとに価値が目減りしていくからです。

目減りする理由

なぜ時間を減ると目減りするのでしょうか?

  • 「A」ができる人が増え、自分じゃなくてもよくなる
  • よりよいやり方「A'」が編み出され、「A」が古くなる

といったことが考えられます。

ブルーオーシャン(競合相手のいない)の領域であれば、早々価値は落ちないかもしれませんが、ここでは落ちるものとして考えます。

どう目減りする?

残存簿価

「A」の価値は、取得するのにかけた経費で計算します。

100,000円かけて「A」ができるようになった場合、「A」の価値は100,000円となります。 この時の価値を「残存簿価」と言います。

ただ、「お金を出したらすぐに何かができるようになった!」ということはそうそうありません。 何かができるようになるには時間が必要です。 このかかった時間をどのように金額に換算するかというのが非常に難しいところだと思います。

減価償却

「A」を取得するのにかけた経費は決められた期間で配分していきます。 これを「減価償却」と言います。

耐用年数

「A」が人間OSに搭載しているソフトウェアと仮定してみましょう。 ソフトウェアは最長5年間で配分します。 この配分の期間を「耐用年数」と言います。

耐用年数は固定資産の種類ごとに決まっていて、 国税庁の耐用年数表に記載があります。

ちなみに生物も耐用年数が決まっています。 故事成語に「桃栗三年柿八年」とありますが、耐用年数にすると「桃樹15年、くり樹25年、かき樹36年」だったりします。

こんなふうに償却します

取得価額=100,000円、耐用年数=5年で経費配分すると、毎年20,000円の配分(減価償却)となり、配分した額だけ残存簿価は減ります。

タイミング 減価償却 減価償却累計額 残存簿価
0 - 0円 100,000円
1年後 20,000円 20,000円 80,000円
2年後 20,000円 40,000円 60,000円
3年後 20,000円 60,000円 40,000円
4年後 20,000円 80,000円 20,000円
5年後 19,999円 99,999円 1円
6年後 0円 99,999円 1円

これが5年間行われ、耐用年数が到来してもまだ使う場合は残存簿価は1円とし、それ以降は償却がされません。 もう経費は発生せず、「元は取り切った!」という感じでしょうか。


今日はここまで。 続きとして↓を書いていく予定!

  • 目減りしたものを引き上げるには?
  • 資産は定期的にたな卸し
  • 資産は無くならない
  • 資産価値を維持するには